素晴らしき 借金生活

素晴らしき借金生活について

素晴らしき借金生活

お金のあるなし
人生はお金が全てではない。そうは思いますが、お金はあったほうがいいのは確かです。 あったほうがいい、というのは言い方が難しいところで、 もしお金持ちの家に生まれていたら、とか、生活が楽ではない家に生まれていたら、とかの、運命と言いますかその後の人生は生まれた環境に左右されることは確かです。 お金持ちの家に生まれても借金はするでしょうし、お金が無くてもそれなりにやっていく事も出来るはずです。 要は、その人の考え方次第です。そう思います。

借金生活の始まり
子供の頃からクルマやバイクが好きだったAさんは、お小遣いをためてプラモデルを買ったり、親に頼んで買ってもらった自転車で毎日走り回ったりしていました。 そのうち原付き免許を取得し、さらに初のローンを組んで原付バイクを購入します。18歳の時でした。 幸い、自動車免許は親が取らせてくれました。家にクルマはありましたが、その後就職して実家を離れていたAさんは原付バイクを手放し、初の4輪つまりクルマを購入します。 いとこから購入した中古車ですが、待望のクルマです。若かったこともあって、いろいろなところに行きました。 そしていよいよ新車のクルマを購入します。25歳の時です。それまでの原付バイクや中古車とは異なり、本格的な借金生活の始まりです。 確かに借金は心配でした。毎月給料も決して大きな金額ではありません。一人暮らしでしたがいろいろお金も掛かります。 クルマは好きでしたが、それは大きな決断でした。もし毎月の支払いが出来なかったらどうしようと何日も悩みましたが、結局思い切って契約書にサインします。 永い借金生活が始まったのです。 今思うと、将来の人生設計など考えずに、目の前の欲しいものが全てでした。

クルマ好きの運命
Aさんは清水の舞台から飛び降りる覚悟で買った初めての新車をわずか1年で手放しました。 心配していた借金が払えなくなった訳ではありません。 余裕がある訳ではありませんでしたが、多少のローンがあっても何とかなることが分かったのです。 これも今思うと、その後の借金生活を決定つけたと言っていいかも知れません。 たまたまそのクルマが欲しいという人が現れたのを機会に、好きなクルマではありましたが1年で手放したAさんは、少し上級のクルマにステップアップします。 わずか1年で借金慣れしたのです。 毎月の支払い額も少し多くなりました。ただこのクルマは永く乗りました。と言っても2年ですから一般的には永くないかも知れません。 次に欲しいクルマが出来たのです。何と輸入車です。 クルマやバイクは趣味性が高く、あれがいいこれがいいと考え始めるとキリがありません。 特に輸入車は憧れではありますが、流石に高価で手が届きません。 中古車なら輸入車でも何とかなるかと考えたこともありますが、買うことは出来ても維持することが難しいと思い断念しています。 国産の新車程度で買える輸入車の中古もあるにはありますが、今と違って当時の中古輸入車は大冒険です。故障でもすると修理に大金が掛かりますし、故障は避けて通れないというのは常識だったのです。 買ったはいいが、故障しても修理代が用意できずにそのまま朽ちていく、というパターンが最悪です。 多少の分別もあり、Aさんは輸入車は暫く様子を見ることにしたのです。これは賢明な判断でした。 それでも一度買い換えようと思った以上、またしても別の国産車に買い換えてしまいます。クルマ好きで独身で時間が自由にあると、もう歯止めがありませんでした。 借金も順調に増えていきます。ただそこは社会人です。前のクルマのローンは必ず完済して次にのクルマにしており、以前のクルマの分も含めて2重3重のローンを抱えているということはありませんでした。 勿論、そんなことは当たり前のことですが、人によってはそういうパターンもあるよう。Aさんはそこまでの勇気(無謀さ)が無かった、ということでしょう。 その後もAさんはクルマを買い換えていくのです。 因みにAさんはその後、輸入車の新車を買うまでになります。車種にもよりますが、輸入車が以前ほど高価でもなく、信頼性も高くなったこともありますが、昔からの夢を叶えたかったのでしょう。

借金生活その後
Aさんの借金はクルマだけではありません。クルマの借金で慣れすぎたAさんは、まあ何とかなるという根拠の無い自信が出来てしまい、カードローンにも手を付けます。 原因はやはりある意味クルマです。買い換える毎に高価になっていったクルマは当然毎月の支払いも大きくなります。 給料も多少は増えましたが、相対的には生活が圧迫されていたのです。 そうマンションも購入しました。借金の額は大変なものです。 原付きバイクから始まった借金生活は、Aさんの人生そのものとなっているのです。